坐禅で使う警策の受け方と、初参加で確かめたいこと

坐禅会の案内や映像に出てくる、肩を打つ細長い板状の道具が警策です。曹洞宗では「きょうさく」と読み、眠気への注意を促したり、坐禅を励ましたりするために使われます。曹洞宗の用語解説でも、そのように説明されています。

初参加で大きな音に驚くのは無理もありません。あらかじめ道具の役割と、その会での扱いを知っておくと、何が起きるのか分からないまま坐る不安を減らせます。

警策を受けることが、坐禅の目標になるわけではない

警策は、坐っている人を担当者が見守る場で使われる道具です。何回受けたか、強い音にどれだけ耐えたかで、坐禅の深さを測るものではありません。初めての会で記念に受けるべきもの、と考える必要もないでしょう。

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音が響くことと、その人の姿勢や心の状態が外から完全に分かることは別です。ほかの参加者が受けたのを見ても、「あの人は集中できていない」と評価する材料にはできません。自分が坐る姿勢と、その場の説明へ注意を戻せます。

警策を使うか、希望をどのように伝えるか、どの時点で担当者が巡回するかは会場によって異なります。曹洞宗の坐禅の作法も、細かな作法には道場ごとの違いがあるとしています。

曹洞宗の案内で、受ける流れを知る

公式の作法では、担当者が右肩を軽く打って予告した後、受ける側が合掌し、上体を左前へ傾けます。受け終えたら身体を戻して合掌・低頭し、坐禅の手の形である法界定印へ戻ります。

これは、どのようなやり取りがあるかを理解するための一例です。予告の意味が分からないと、振り返ったり、急に身をすくめたりしたくなるかもしれません。初回は開始前の説明で動きを見せてもらい、どの合図でどうするかを確かめておくほうが安心です。

受ける側の動きは、開始前に実演で確かめておきます。上体を傾けにくい場合も、そのときに伝えれば、坐る前に参加方法を相談できます。

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受けたくないときは、始まる前に伝えておく

「今日は警策を受けずに参加したいです」。申込時や受付で、短くこう伝えられます。理由を詳しく話したくなければ、希望だけを述べても構いません。そのうえで、担当者が分かる位置や、会場で使っている合図があるかを聞いておきます。

希望しないことを示す全国共通の手の形がある、と覚えるのは避けたいところです。合掌がお願いの合図になる場面も、受ける際の礼になる場面もあり、動作だけを独自に決めると伝わらない可能性があります。会が始まる前なら、言葉で確認できます。

その希望に対応できるかが明らかにならず、不安が残る場合は、その回への参加を見合わせる選択もあります。坐禅に関心を持ったことと、身体への打撃を受け入れることを、一つの条件にする必要はありません。

肩や首に不安があるなら、説明を受けてから決める

肩を動かしにくい、首に痛みがある、触れられること自体に強い緊張がある。こうした事情は、坐ってから我慢するより、事前に担当者へ伝えておくほうが具体的に話せます。警策を受けることで症状が改善する、と期待して試す道具ではありません。

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「痛くないですよ」という一般的な説明があっても、自分の身体の状態まで保証されるわけではありません。通院中などで身体への刺激について制限がある場合は、その注意事項に沿って参加方法を考えます。会の案内だけで、個別の状態に適しているかを判断しないことです。

座り方にも選択肢があります。椅子での坐禅に対応しているか、足をほどく必要が出たときはどうするかなど、警策以外の点も合わせて聞けます。担当者にとっても、始まる前に事情が分かるほうが対応を考えやすくなります。

眠気への対応を、警策だけに任せない

坐っていると眠くなることがあります。警策に眠気を覚ます役割があっても、睡眠不足を埋めるものではありません。寝不足のまま長い会に出て、何度も受ければ続けられる、と考えると無理が重なります。

初回の参加前には、坐る時間の長さと、休憩の有無を案内で見ておけます。曹洞宗の作法には、坐禅を続ける間に経行という歩く時間を挟む形もあります。経行の歩き方と日常の歩行禅との違いを知っておくと、当日の説明も聞き取りやすくなります。速度や並び方は、その会場で教わります。

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頭が下がってきたときに姿勢をどう整えるか、強い眠気が続いたらどう申し出るか。こうした点も指導者に尋ねられます。道具の刺激だけに頼らず、どのような条件で坐っているかを見直せます。

申し込む前に、一通の問い合わせで分かること

初めての坐禅会なら、経験がないことを伝えたうえで、開始前に説明があるか、警策を使うか、使う場合に受けずに参加できるかを尋ねると用件がまとまります。身体や座り方について配慮が必要なら、それも同じ連絡で伝えておけます。

返信や説明を読んで、参加中に困ったとき誰へ伝えるのかが分かれば、当日の動きも想像しやすくなります。会場に入ってから周囲の見よう見まねで全部覚えようとせず、分からない点を始まる前に聞いておく。その準備も、落ち着いて坐るための時間になります。

よくある質問

坐禅会では、全員が警策を受けるのですか?

警策の使用や受け方は、道場・坐禅会によって異なります。全員が必ず受けると決めつけず、申込時に使用の有無と、希望しない場合の扱いを尋ねると安心です。

警策は痛くありませんか?

身体への打撃を伴うため、痛くないとは言い切れません。感じ方や身体の状態には違いがあります。肩や首に不安がある場合や受けたくない場合は、始まる前に担当者へ伝えます。

家で警策の練習をしてもよいですか?

自分や家族の身体を打って練習することは勧められません。道場で指導を受ける作法であり、家庭で坐禅を始めるために用意する道具ではありません。

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