カウンセリングを続けるか迷った時、相談の仕方を見直す

カウンセリングの帰り道、「今日も同じ話をした」と思う。通う時間や費用が重くなってきたのに、よくしてもらった相手へ言い出しにくい。「合わない」と感じる自分のほうが、相談を受ける姿勢を間違えているのだろうか。

続けるか迷っていること自体を、相談の話題にできます。今まで話してきた内容に加えて、今の相談の進め方を話す時間を取る。すぐに継続か終了かを決められなくても、疑問を曖昧なままにしないための一歩になります。

「合わない」の中に、どんな困りごとがあるか

言葉の意味を尋ねにくいのか、何を目指しているか分からないのか、面接の後に疲れて生活へ響くのか。それとも、通う頻度や費用が今の暮らしに合わなくなったのでしょうか。全部を「相性」という一語にまとめる前に、最近の一場面を思い出します。

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「前回、あの話題が出た後、何日も気になりました」「質問したかったけれど時間が終わりました」と、起きたことを短く書けます。相談員の性格を判定する説明より、面接のどの部分を話し直したいのかが伝わります。メモを整えるだけで疲れるなら、一行だけでも持っていけます。

変化が感じられないという時には、自分が期待していた変化も書きます。悩みをすぐ解決したかったのか、自分の気持ちを整理したかったのか、具体的な行動を考えたかったのか。期待が言葉になると、今の方法で何をしているのか、確かめる問いを作れます。

目標と方法を、もう一度説明してもらう

日本臨床心理士会の倫理綱領は、会員に対し、目的、技法、契約期間、料金などを分かりやすく説明し、契約内容の見直しの申し出を受け付けると伝えておくことを求めています。最初に説明を受けたからといって、その後の疑問を話題にできなくなるわけではありません。

「今の相談では、何を目標にしていますか」「どういう点を見ながら、進み方を確かめますか」と尋ねられます。「効果がありません」と一言で伝えにくければ、「始めた時に困っていたことが、今もこの場面で続いています」と話す方法があります。

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期間も一律には決まりません。たとえば、上智大学の学生向けカウンセリング案内は、単回で終わる場合と継続する場合があり、担当者と相談して決めると説明しています。これは同大学のサービスの案内ですが、自分の相談でも、想定されている進め方を確認する手がかりになります。

話し合った後は、「次回はこの点を話す」「しばらくこの方法を試し、ここを確かめる」など、自分が理解した内容を言い返してみます。説明を聞いても分からなければ、その箇所を残してかまいません。納得したようにうなずくことだけで、話し合いを閉じなくてもよいのです。

助けを受ける関係にも、問いは残せる

『雑阿含経』第四十六巻、第一二三八経には、善知識と善い仲間をめぐる教えがあります。釈迦は波斯匿王に、かつて阿難が、善い仲間は梵行の半分だと考えた時の話をします。その考えを正し、清らかな修行にとって善知識がいかに全面的な意味を持つかを示します。

この経の善知識は、生老病死の苦から解脱へ導く仏道の関係です。現代のカウンセラーをそのまま同じ役割とすることはできません。それでも、人の助けを受けながら道を歩くという点には、独りで答えを出さなければならないと思う時の手がかりがあります。

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相談の関係を大切にすることと、進め方へ疑問を持つことは両立します。「話を聞いてもらって助かりました。そのうえで、今の頻度について相談したいです」と、感謝と要望を別々に伝えられます。問いを口にすることまで、恩を忘れる行為と見なくてよいのです。

反対に、疑問が一つ出ただけで、相手を悪知識だと決める必要もありません。仏教の言葉を相手の判定に使う前に、何が起き、どう説明され、自分は何に困っているのかへ戻れます。その確認をしても安心して話せない場合には、別の担当者や機関の受付へ、相談方法を尋ねることも考えられます。

変更する時は、次の支えも一緒に考える

頻度や時間を変えたいなら、「月に使える費用はこの範囲です」「この曜日は仕事と両立しにくくなりました」と具体的に伝えます。希望どおりの調整が可能かは、機関や担当者と確認します。変更できない場合には、その理由と、ほかに考えられる方法を聞けます。

別の相談先を考える時にも、これまで扱っていたことをすべて捨てる必要はありません。助かったこと、まだ困っていること、話しにくかった点を短くまとめ、次の担当者へ何を伝えるかを考えます。情報を引き継ぐ場合は、その範囲や同意の扱いも確認できます。

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同倫理綱領は、専門家が対応困難や中断を余儀なくされる場合に、適切な他の専門家・機関の情報を伝え、本人の決定を支援することも求めています。変更を考える時には、次の予約までの間をどうするかも話せます。通院している場合は、心理相談の見直しと服薬を一緒に中止せず、治療について主治医へ相談します。

初めて心療内科へ行く時の不安と同じように、支援の形を変える時にもためらいはあります。宗教的な問いをお寺で相談する場合も、医療や心理相談が担っている支えを確かめながら考えます。次回の面接で、今いちばん話し直したいことを一つ伝える。その話題を持ち込むところから、相談を見直せます。

よくある質問

通い始めてから、相談の目的や進め方を聞き直してもよいですか?

聞き直すことができます。日本臨床心理士会の倫理綱領では、会員に、目的や技法、期間、料金などを説明し、契約の見直しの申し出を受け付けると伝えておくことを求めています。自分の疑問を具体的に持ち込めます。

カウンセリングを見直すなら、通院や薬もやめるのでしょうか?

心理相談の進め方と、医師による治療や服薬は分けて話します。通院中なら、相談の負担や変化も主治医に伝え、治療については医師と確認します。担当や方法を変える場合も、次の支援までのつながりを考えます。

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